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マンションの購入を検討しているものの、目安となる購入価格および自身に年収がどの程度なのか気になっている方も多いですよね。
個々の状況に応じて適正な値は異なるものの、目安として把握しておくだけでもずいぶんと参考になります。
今回の記事では、マンション購入に必要な年収と気をつけたい項目について、取り上げてみました。
適切なマンション購入価格は、新築や中古の違いはもちろん、各都道府県によっても異なります。
これまで、大体年収の5倍前後がマンション購入価格の目安とされていましたが、その当時は住宅ローン金利が3%を超えていました。
しかし、昨今ではマイナス金利の影響で住宅ローンは1%前後の超低金利となっています。
そのため、従来の指標はあまり参考にならないといえるでしょう。
住宅金融支援機構の「2020年度フラット35利用者調査」によれば、2020年度にフラット35を利用してマンションを購入した人の年収倍率は以下の通りです。
上記から、年収の6~8倍が昨今における購入価格の目安であることがわかります。
そのことを踏まえて、購入可能なマンション価格の目安を表にしてみました。
目安年収 | 購入可能なマンション価格の目安 |
300万円 | 1,800万円~2,400万円 |
500万円 | 3,000万円~4,000万円 |
700万円 | 4,200万円~5,600万円 |
800万円 | 4,800万円~6,400万円 |
900万円 | 5,400万円~7,200万円 |
1,000万円 | 6,000万円~8,000万円 |
1,200万円 | 7,200万円~9,600万円 |
1,500万円 | 9,000万円~1億2000万円 |
2,000万円 | 1億円~1億6,000万円 |
とはいえ、住宅ローンの借入可能額は年収だけが判断材料となるわけではありません。
あくまでも参考値として捉え、身の丈に見合った額で検討することが大切です。
分譲マンション、中古マンションの購入者の「平均世帯年収」「一次取得者」「二次取得者」の平均世帯年収を表にまとめてみました。
分譲マンション | 中古マンション | |
平均世帯年収 | 912万円 | 745万円 |
一次取得者の 平均世帯年収 | 852万円 | 710万円 |
二次取得者の 平均世帯年収 | 1,086万円 | 895万円 |
表から、分譲マンション購入者の方が中古マンションを購入した人よりも、平均世帯年収が高額になることがわかるでしょう。
また、同報告書によれば注文住宅やリフォーム住宅をはじめとした他の住居形態を含んだ場合であっても、分譲マンション購入者の平均世帯年収が一番高くなっています。
ここでは、新築マンションの購入年収目安について、さらに詳しく見ていきましょう。
東京カンテイが2021年10月に公表した、「新築マンション年収倍率」によると新築マンションの年収倍率は全国平均で8.41倍となっています。
前年度と比較して0.22拡大していることに加え、首都圏や近畿圏ではその傾向が顕著です。
首都圏別では東京都が最も高く、13.40倍。また、長野県では軽井沢の高額物件によって10倍を超えたことが確認されました。
主要な都道府県の年収倍率と平均年収、およびマンション価格(70㎡)を以下にまとめてみました。
【70㎡あたりの中古マンション価格】
参考:中古マンション年収倍率
新築・中古に限らず、マンションは購入して終わりというわけではありません。
購入後も一定の管理費や修繕積立金が毎月かかるので、そうした費用も頭に入れた上で購入を検討することが大切です。
また、家族構成やこの先描くライフプランによっても適正なマンション購入価格は異なります。
事前にきちんと話し合うことはもちろん、自身で解決できないようであればFPなどプロの力を借りるのも一つの手でしょう。
次に、共働きと独身女性におけるマンション購入の目安年収について見ていきましょう。
共働き夫婦が安心して購入できるマンション価格を、以下の点に留意して表にしてみました。
共働き夫婦が安心して購入できるマンション価格を、以下の点に留意して表にしてみました。
マンション価格 (返済比率27%) | ローン月々支払額 (変動金利0.7%) | 管理費/修繕積立金合算額 (月3万円計算) | |
500万円 | 4189万円 | 112,483円 | 142,483円 |
750万円 | 6284万円 | 168,738円 | 198,738円 |
1000万円 | 8379万円 | 224,993円 | 254,993円 |
1250万円 | 1億474万円 | 281,248円 | 311,248円 |
1500万円 | 1億2568万円 | 337,476円 | 367,476円 |
1,750万円 | 1億4663万円 | 393,732円 | 423,732円 |
2,000万円 | 1億6758万円 | 449,987円 | 479,987円 |
2,500万円 | 2億948万円 | 562,497円 | 592,497円 |
2023年1月時点の変動金利は、最低水準で0.3%台からありますが、8大疾病付き保障等をつけるケースもあるため、0.7%で計算しています。
共働き夫婦の場合、住宅ローンの借り入れ時に以下の3パターンからどれにするのか決める必要があります。
まず、「ペアローン」とは夫婦のそれぞれが債務者として住宅ローンを組む形態を指します。
そのため、実質的には住宅ローンを2本結ぶことになり、お互いに連帯保証人となる必要があるでしょう。
一人あたりの負担額が少なく済む一方、仮に夫が亡くなった場合に団信の補償対象となるのは夫の住宅ローン残債のみです。(妻の分はそのまま残る)
「連帯債務型ローン」は夫婦のいずれかを債務者、もう一人を連帯債務者として住宅ローンを組む形態を指します。
そのため、夫婦のいずれもローン全額の債務を負うほか、融資審査は夫婦の収入を合算して行われます。
よって、主債務者が1人で借り入れるよりも借入額を増やせるでしょう。
注意点として、フラット35であれば連帯債務者も団信への加入が認められているものの、一般の金融機関では主債務者しか加入が認められません。
最後に、「連帯保証型ローン」ですが、これは夫婦のいずれかが債務者となりもう一方は連帯保証人となる形態を指します。
連帯債務型ローンと同様に夫婦の収入合算ができるため、借入可能額は増えるでしょう。
しかし、住宅ローン控除や団信への加入は債務者にしか認められていない点に注意が必要です。
住宅ローンについては以下の記事でも詳しく触れているので、よければあわせてご覧ください。
(関連記事)
住宅ローン借入における連帯債務、ペアローン、連帯保証の違いと、それぞれのメリット・デメリットを解説
男女ともに、晩婚化および生涯独身率の高まりが見られる昨今、女性がマンション購入を検討するケースも少なくありません。
一般社団法人、「女性のための快適住まいづくり研究会」が2018年に実施したアンケートをもとに、独身女性のマンション購入についてご紹介します。
調査によると、はじめてマンションを購入したときの年収は500万円台と答えた人が最多となり、金額的にも一部の高所得者だけが購入しているとはいえないでしょう。
また、実際に購入したマンションの価格帯は2,500万円~3,999万円が約7割を占め、間取りは1LDK、広さにして30~39㎡ほどのコンパクトマンションを購入することが多いようです。
*都心については、この数値は大きく異なります。
ここまで、マンション購入時の目安年収について見てきましたが、先にも述べたように以下の項目についてもあわせて検討する必要があるでしょう。
マンション購入検討時に避けて通れないのが、「返済比率」です。
返済比率とは、年収における年間の返済額の割合を差し、一般的には25~30%が理想とされます。
また、定年後を意識した返済プランをたてることも大切です。
定年退職をするまでに返済しきらないと、老後の蓄えに影響を及ぼすほか、生活自体が苦しくなってしまいます。
現役で働いている間にローンを完済する、あるいはほぼ完済できるところまで払い終えることを目指しましょう。
なお、返済比率や金利タイプについては以下の記事で触れています。
住宅ローンの返済比率とは?返済比率の計算方法や目安、注意点について解説
返済計画や返済比率を考えないまま、住宅ローンを組んでしまうと以下のような問題が生じる恐れがあります。
返済比率の理想値は20~25%であると述べましたが、返済比率が高くなると安定したキャッシュフローを保つことが非常に難しくなります。
そのため、子どもの進学・教育費などまとまったお金が必要となるタイミングに対応できない恐れが高まるでしょう。
また、固定金利で借り入れた場合は問題ありませんが、変動金利で住宅ローンを組んでしまった倍には金利の変動に対応できないかもしれません。
今回の記事では、マンション購入に必要な年収と気をつけたい項目についてお伝えしました。
マンション購入を検討するきっかけ、時期は人それぞれですが、購入価格について慎重な検討を重ねることが大切です。
ほとんどの方は住宅ローンを組んだ上で、物件を購入することになるため、自分の年収やライフプランに見合った適正価格を見極めるようにしましょう。
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