世代を超えて使い続けたい家具。CONDE HOUSE(カンディハウス)~part1~

お店紹介

2020.01.23

マンション購入後、部屋にあわせて新しく購入することも多い家具。
家具は、私たちの暮らしをより心地よいものにし、一緒に思い出を刻んでくれる大切な存在です。

今回は、そんな家具の製造・販売をしているCONDE HOUSE(カンディハウス)社の東京ショップに取材に行きました。

北海道の旭川市に本社・工場を持つCONDE HOUSEは、全国各地の販売店だけでなく海外販売契約会社も多く持つ、世界中で愛されているブランドです。

“できる限り北海道の木を使い、一本一本を生かしきって、長く使えるよりよい生活の道具をつくる”をコンセプトに、丁寧なものづくりをしています。
素材・技術へのこだわりだけでなく、国内外の著名デザイナーの洗練されたデザインも魅力のひとつです。

取材では、営業本部 コントラクト事業部統括の町山取締役 から直接、家具づくりに対する熱い思いを伺うことができました。

CONDE HOUSEの町山取締役

世界で勝負する「CONDE HOUSE」

こだわりの家具づくりで多くのファンを持つ「CONDE HOUSE」。

戦後の経済成長期がはじまる1963(昭和38)年、創業者の長原氏が28歳の時に、ものづくりの研修のため、ドイツを訪問した事が創業のきっかけになりました。

留学中に各国を巡り、オランダを訪れた際に「OTARU」と書かれたナラ材を見つけた長原氏。デンマークでも北海道産のナラ材を目にしたそうです。

ふるさとである北海道のナラ材がヨーロッパ家具の原料になっている、さらには加工されて、非常な高値で日本にも輸出されているという現実に疑問と憤りを感じ、「自らの手でナラ材の家具を作り、世界に売ってやる」という気持ちが生まれました。

そして、世界で戦っていくにあたって社名は重要だと考え、当時のアメリカのデザインチームと考えたのが「CONDE HOUSE(カンディハウス)」という名前です。

CONDE HOUSEの看板

“CONDE HOUSE”というブランド名確立

社名には何かしら意味を持たせることが多いのですが、長原氏はあえて意味を持たせたくないと考えました。
意味があると各国それぞれの言語で、その言葉の印象で覚えられてしまうためです。

このため、世界で通用するようにという思いで「CONDE」という造語をつくり、勝負に出ました。

そして、ブランドの顔であるロゴは、日本古来の色である朱を地色にし、無色透明感の文字を使うことで、世界で勝負する日本メーカーとしての強い印象付けを行いました。

この「CONDE HOUSE」というブランド名確立により、CONDE HOUSE のCI(Corporate Identity)は顧客に認知され、絶大なる効果を表しました。

世界最大の建築事務所「ゲンスラーアンドアソシエイツ」との取引に成功し、「アップルコンピュータ」「スタンフォード大学」「ディズニー」などの大口取引にも成功したのです。『それまで見向きもされなかったわずか数人の小さな会社が、ロゴを全面に出した途端にマーケットが動く。』

まさに世界で通用するロゴとして「CONDE HOUSE」は際立ったものであるという証明でした。

和の美意識

また、世界に発信するCONDE HOUSEでは、自然を敬い、人を思う、日本の精神性である「和の美意識」も大切にしています。

そのコンセプトを最も表現している商品がこちらの「ハカマ」です。

ハカマ ダイニング ソリッドテーブルとハカマ ダイニングベンチ

「ハカマ」と聞くと、日本の文化をイメージされると思います。
ですが、実はこの商品をデザインしたのはドイツ人デザイナーのペーター・マリー氏という方なのです。

ペーター・マリー氏とカンディハウスとの家具製作の過程で、2011年3月11日の東日本大震災が起こりました。そこで、ペーター・マリー氏は被災地の復興を祈る思いから、和服の「袴」をイメージしたデザインを提案したのだそう。

その名の通り、武士の袴姿から発想された凛とした力強いデザインが特徴的です。脚部は袴の折り目をイメージした美しい波模様になっていて、末広がりの形状を自然に表現しています。この波模様は長原氏のアイディアです。

ペーター・マリー氏のイメージとも一致し、双方で納得しあって商品化となりました。
ヨーロッパ文化と日本文化の融合、「東西」を融合させたデザインとなったのです。

さらに、国産材を使用し、国内で製造するというのも「和の美意識」です。
CONDE HOUSEは「日本を大事にし世界で挑戦する」という考えのもと、海外にない日本の良さを家具を通じて表現したいという強い想いを持っています。

長く使ってほしいからこその取り組み

材料にこだわる

CONDE HOUSEの製品は環境への取り組みで合板・接着剤・塗料に配慮されています。

建築において、シックハウス症候群やシックスクール症候群など、VOC(揮発性有機化合物)の人体への影響が大きな社会問題になり、国はさまざまな法律や基準を設けています。

家具はそれらを代表する改正建築基準法(平成15年施行)の規制対象ではありませんが、建築も家具も基準は一緒であり、基準に満たす材料で家具を作りたいとの思いから、CONDE HOUSEは「フォースター」という基準を家具業界で一早く取り入れました。

※VOCとは?
「Volatile Organic Compounds」の頭文字で、建材や塗料などから室内に放散する化学物質を指します。厚生労働省はホルムアルデヒドのほかトルエン、キシレンなど危険性の高い13種類の化学物質を指定し濃度指針値を設けています。

※「F☆☆☆☆(フォースター)」とは?
JIS・JAS認定「Fスターマーク」のホルムアルデヒド等級の最上位規格。

F☆☆☆☆(フォースター)の合板
合板などの建材はホルムアルデヒドの放散速度により4段階に分かれており、それによって使用面積が制限されます。カンディハウスはもっとも放散量の少ない「F☆☆☆☆」の合板のみを使用しています。

F☆☆☆☆(フォースター)の接着剤
接着剤はJAIA(日本接着剤工業会)で「JAIA F☆☆☆☆」と認定された製品を採用しています。

参考:『CONDE HOUSE 環境・安全への取り組み

CONDE HOUSEのチェアー

“レストア”

また、CONDE HOUSEの目標として、森が育つスピードに合わせた家具づくりの実現があります。長く使える素材と構造、デザインを追求することはもちろん、修理・再生のできるシステムも必要だと考え、レストアというサービスも立ち上げました。

レストアとは、使っていくうちに生じた木部の傷や塗装の剥がれ、色褪せ、また椅子張地の擦り切れやソファーの弾力低下などを修理するサービスです。

一部の家具は使い捨てのようになってきているが、良い家具は桐タンスのように受け継がれていくものだ、と話す町山取締役。

大切な資源である木を切って作っている家具なので、一度購入したら何十年も使ってほしいという願いも込められています。

女性の活躍

技能五輪国際大会において、建具部門では女性世界初の「敢闘賞」受賞

女性職人の登用もCONDE HOUSE社の大きな特徴のうちの一つです。

CONDE HOUSE社の女性職人は、2013年7⽉の第42回 技能五輪国際⼤会(ライプツィヒ)家具部⾨に⽇本代表初の⼥性選⼿として出場し、また2015年8⽉の第43回 技能五輪国際⼤会(サンパウロ)建具部⾨では⼥性で世界初となる「敢闘賞」を受賞しました。

このように女性が活躍するCONDE HOUSE社ですが、⼥性の働き⽅についての考えや取り組みについて、町山取締役に聞きました。

CONDE HOUSEの町山取締役

「製造業は女性雇用が最も遅れている」と語る町山取締役。

元々、家具販売ではスタッフ自らが、家具を納品する業務があり、男性雇用がメインでした。
しかし一方で、結婚してからの生活経験を経て、インテリアを考えることが出来る女性の視点こそ重要だと感じました。

そこで、女性が出産後も職場に戻れる環境をつくりたいという考えのもと、家具業界では、いち早く産休育休制度を取り入れたのが「CONDE HOUSE」社です。

町山取締役がマネージャーの時には、営業職でも女性が他社に先がけ活躍していました。

現在、全社員285名のうち83名が女性(営業職では女性が約5割)となっており、そのうちの32%程が結婚されているそうです。 「時間の制約等で営業職は大変なのでは?」という問いに対して、子供のいる女性社員は、時間を有効的に使い、かえって密度の濃い仕事をしてくれている印象があるということです。

今回訪問した東京ショップでもたくさんの女性スタッフが接客対応しており、働きやすい環境という印象を受けました。

町山取締役が今目指しているのは女性管理職がもっと増えることです。

今回はここまで。
part2では、著名デザイナーと共に歩むCONDE HOUSEのものづくりや、そのこだわりが詰まった商品についてお話します。
ぜひご覧ください!

<part2の記事はこちらから>
世代を超えて使い続けたい家具。CONDE HOUSE(カンディハウス)~part2~

参考文献:100年に一人の椅子職人 長原實とカンディハウスのデザイン・スピリッツ(編者:川嶋康男)

『CONDE HOUSE(カンディハウス) 東京ショップ』
HP:https://www.condehouse.co.jp/
ADDRESS:東京都港区南青山5-4-46 内田ビル1・2F
OPEN:AM 11:00-PM 6:30
CLOSE:Wednesday
MAIL:tokyo@condehouse.co.jp

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