丸わかり!不動産の相続に必要な手続きやかかる費用について解説します

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2022.05.03

大半の人がいつかは直面することになる相続問題。

相続は一生のうちにそう何度も起こることではなく、手続きも非常に煩雑です。

そのため、実際に相続が生じた際に戸惑ってしまう人も少なくありません。

知識が曖昧なまま相続手続きを進めてしまうと、相続人間のトラブルに繋がるほか、遺産分割協議そのものからやり直しとなってしまうことも。

そこで、今回の記事では不動産相続に必要な手続きやかかる費用について、まとめてみました。

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不動産相続の流れを掴もう

ここではまず、不動産相続の流れについて見ていきましょう。

不動産相続の流れは、主に以下の通りです。

  1. 1. 死亡届の提出(7日以内)
  2. 2. 遺言書を確認する
  3. 3. 相続人を確定する(戸籍謄本の取得)
  4. 4. 相続財産を特定し、財産目録を作成する
  5. 5. 遺産分割協議を行う
  6. 6. 相続財産の名義変更をする(不動産の相続登記)
  7. 7. 相続税の申告・納付

死亡届の提出

相続が発生した場合、市区町村役場に対して「死亡届」を提出する必要があります。

また、死亡届は被相続人が亡くなってから7日以内の提出が義務づけられているため、できるだけ速やかに提出するようにしましょう。

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遺言書を確認する

死亡届の提出が終わったら、遺言書があるか確認しましょう。

遺言書の有無によって、このあとの手続きが大きく変わってしまいます。

そのため、あとから混乱することのないように遺言書の有無はきちんと確認しておくことをおすすめします。

相続人を確定する

遺言書の有無を確認する一方で、できるだけ早めに相続人も確定させるようにしましょう。

だれが相続人に該当するかを調べるためには、被相続人が生まれてから死亡するまでの戸籍謄本を取り寄せて調べる必要があります。

この工程を怠り、新たな相続人があとから発覚するような事態になってしまうと、最悪の場合は遺産分割協議からやり直しとなってしまいかねません。

手間と時間がかかる作業ではありますが、しっかりと調べるようにしましょう。

相続情報一覧図 で相続手続きを簡略化できる

これまで、不動産の名義変更や相続税の申告をする際は、手続き先ごとに被相続人と相続人の戸籍謄本を提出しなければなりませんでした。

そのため、取得の手間や相続人の負担となり、なにかとトラブルが多かったのも事実です。

しかし、そうした状況を受け、2017年に「法定相続情報一覧図」の導入がスタートしました。

法定相続情報一覧図とは、亡くなった被相続人の相続関係を記載した書類のこと。

法定相続一覧図を作成の上、法務局で認証を受ければ公的な証明として相続手続きに使えるほか、5年間は無料で写しが交付されます。

導入をきっかけに、それまで相続人に重くのしかかっていた取得費用と手間が軽減されたことはもちろん、相続手続きを簡単に済ませることも可能です。

相続財産を特定し、財産目録を作成する

被相続人の名義となっている居住用の家や土地はもちろん、農地や山林などの不動産も相続の対象となります。

なお、毎年固定資産税を収めていれば「納税通知書」で自宅や賃貸物件を所有していることが確認できますが、原野や山林についてはそうもいかないケースがほとんどです。

そのため、少しでもそれらを所有している可能性がある場合には、市町村で名寄せを行ったうえで不動産を調べてみることをおすすめします。

また、不動産を相続する際は遺産分割協議後に名義変更をする必要があるので、忘れずに手続きを済ませるようにしましょう。

遺産分割協議を行う

遺産分割協議とは、相続が生じた際に相続人全員で遺産に関する話し合いを行い、遺産分割の方法を定める話し合いのこと。

主に、遺言書が無い場合や遺言書の内容と異なる分割をする際に行われ、開催においては相続人全員の合意が必要です。

そのため、行方不明の相続人を除外して話し合いを進めたり、隠し子などの存在を知らないまま話合いを進めたりした場合には、無効となります。

なお、遺産分割協議によっても分割方法がまとまらない際は、家庭裁判所による調停・審判の手続きがなされることも少なくありません。

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相続財産の名義変更をする

遺産分割協議が終了したら、相続財産の名義変更手続きをします。

実家の家や土地を相続する場合には、土地と建物の所有権移転登記が必要です。

移転登記を済ませることで被相続人から相続人へと、名義が変更されます。

また、相続登記には登記事項証明書など複数の書類が必要となるため、事前に用意しておくようにしましょう。

なお、この際に先述した法定相続情報一覧図があると、いくらか手続きが楽になります。

相続税の申告・納付

相続税の申告・納付期限は、相続開始を知った日から10ヶ月以内です。

そのため、相続が生じた際はできるだけ早く所定の手続きを進めるように心がけましょう。

万が一、期限内に申告・納付できなかった場合、相続税に関する特例の適用対象外となるほか、延滞税がかかる恐れがあるので注意が必要です。

相続した不動産を売却することも可能

不動産を相続することになったものの、

「自分にはすでに持ち家があるし、将来的にも必要ないから売却しようか」

「辺鄙な土地にあるし、使い勝手が悪いな」

などと、さまざまな理由から相続不動産の売却を検討する方も多いですよね。

売却を考えている場合、なるべく早めに行動に移したほうがよいかもしれません。

その理由として、以下の2つが挙げられます。

  • 固定資産税の支払いがなくなる
  • 譲渡所得税を軽減できる可能性がある

まず、固定資産税は毎年1月1日時点で不動産を所有している方が課税対象です。

そのため、すぐに売却してしまえばそもそも課税対象となりません。

譲渡所得税については少し詳しく見ていきましょう。

譲渡所得税を軽減できる2つの特例

譲渡所得税は、特例を適用することで納税額が軽減されます。

また、相続税を払ったか否かで利用できる特例が異なることを覚えておきましょう。

相続税の支払い有無利用対象となる特例
相続税を支払った取得費加算の特例空き家の3,000万円の特別控除
相続税を支払っていない空き家の3,000万円の特別控除

※「取得費加算の特例」と「空き家の3,000万円の特別控除」はいずれかを選択する必要がある

それぞれの特例について、ご紹介します。

取得費加算の特例

取得費加算の特例とは、相続後3年10ヶ月以内に相続財産を売却した場合において、相続財産の一部を取得費に加算できる特例のことです。

実際の取得費または概算取得費に一定の相続額を加算し、譲渡所得にかかる税金を軽減できます。

参考:国税庁|相続財産を譲渡した場合の取得費の特例

空き家の3,000万円の特別控除

「空き家の3,000万円の特別控除」とは、一人暮らしの親の自宅を相続し、空き家となっている場合に売却による譲渡益から3,000万円を特別控除する特例のことです。

この特例を適用すると、譲渡所得が3,000万円以下であれば税金がかからなくなります。

ただし、特例の適用対象の不動産について決まりがあるため、国税庁のHPで確認するようにしてください。

参考:国税庁|被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例

相続登記の放置はリスクが大きい

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これまで相続登記は義務ではなく、放置していても罰則が課せられることはありませんでした。

しかし、相続登記が義務化されていないことで、以下のような問題が次々に生じてしまいます。

  • 長期間放置された結果、所有者がわからない
  • 所有者は判明したものの、連絡がつかない

こうした問題を踏まえ、2021年4月に「相続登記を義務化する改正案」が閣議決定され、2024年を目処に施行されることが決まりました。

改正案では、相続人が相続や遺贈などにより不動産を取得した事実を知った日から3年以内に相続登記の申請を済ませることが義務付けられ、それらを怠った場合には10万円以下の過料が課されます。

また、この改正に伴い、これまで相続人全員ですべきものとされていた相続登記が、登記申請を促進させるべく、単独で申請できるようになりました。

ここでは不動産の相続登記を放置しておくことで生じるリスクについていくつかご紹介します。

遺産分割協議が困難になる恐れがある

相続登記を放置している間に相続人の誰かが認知症を患い、意思能力が低下すると成年後見人が選任されない限り、遺産分割協議をすることができません。

後見人の選任には家庭裁判所の審判を受ける必要があるほか、それ相応の時間と費用がかかります。

相続発生時には高齢の相続人が含まれているケースも多く、そうした問題が生じる前にできるだけ早く登記を済ませることが大切です。

権利関係が複雑になる

相続登記を長期間にわたって放置すると、権利関係が非常に複雑になります。

また、その間に数次相続(法定代理人の誰かが亡くなり、次の相続が生じること)や代襲相続が起きると、元々の法定相続人の数が増加し、繋がりが希薄化してしまうでしょう。

見知らぬ人を含む、多くの相続人と話し合い(遺産分割協議)を進めることは困難を極めます。

登記に必要な書類が揃わなくなる

相続登記には、亡くなった人の住民票(除籍)または戸籍の附票が必要です。

令和元年6月に住民基本台帳法の一部が改正されたことにより、住民票の除票および戸籍の付票の保存期間が150年間に延長されました。

しかし、この場合でも保存期間を経過したもの(平成26年3月31日以前に削除または改製されたもの)については発行することができません。

保存期間が経過した後の相続登記は非常に複雑となることから、やはり早期に手続きを済ませることが大切です。

相続した不動産を売却できない

相続した不動産を売却する場合は、所有権の名義を被相続人から相続人に変更する必要があります。

被相続人名義のままでは売却手続きを進めることができず、物件を担保に入れることもできません。

不動産相続で必要な費用とは

ここでは、不動産相続で必要な費用についてご紹介します。

相続税

不動産を相続したからといって、必ずしも確定申告が必要となるわけではありません。

相続税の基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」と相続税法で定められています。

そのため、基礎控除額を超えたときに相続税が生じることになるでしょう。

なお、上記の算式における「法定相続人の数」ですが、法定相続人の中に相続放棄をした人がいても、その放棄がなかったものとして人数をカウントすることに注意しましょう。

また、法定相続人の中に養子がいる場合の法定相続人の数は以下の通りです。

  • 被相続人の実子がいる場合は、養子のうち1人までを法定相続人に含める
  • 被相続人に実子がいない場合は、養子のうち2人までを法定相続人に含める

相続財産の総額から、上記で求めた基礎控除額を差し引いた金額が相続税の課税対象となります。

相続税以外の費用について

不動産相続には相続税以外にも、次のような費用が生じます。

  • 登録免許税
  • 必要書類の取得にかかる実費
  • 印紙税(相続不動産を売却する場合)
  • 司法書士報酬(手続きの代行を依頼した場合)

登録免許税

登録免許税は、法務局で不動産の名義変更をする際にかかる税金のことです。

登録免許税は相続した不動産の「固定資産税評価額」を基準として算出されます。

また、登録免許税を求める数式は以下の通り。

登録免許税=固定資産税評価額×0.4%

もし固定資産税評価額が1,000万円の土地であれば、4万円が必要なことになるでしょう。

必要書類の取得にかかる実費

相続登記においては戸籍謄本や住民票など、いくつかの書類が必要となります。

個々の状況に応じて必要書類は異なりますが、目安として数千円から1万円程度の費用がかかると考えておきましょう。

印紙税(相続不動産を売却する場合)

相続不動産を売却した場合、売買契約の金額に応じて所定の印紙税がかかります。

金額については国税庁HPの下記ページを参考にしてください。

なお、令和6年3月まで印紙税の軽減措置がとられているため、そのあとは金額が変動する恐れがあります。(令和4年4月現在)

参考|不動産売買契約書の印紙税の軽減措置

司法書士報酬

相続登記を司法書士に依頼する場合、司法書士手数料がかかります。

住んでいる地域やどの事務所に依頼するかによって異なりますが、目安として5~20万円ほどかかると覚えておきましょう。

不動産相続時は評価額を知る必要がある

不動産を相続する際、不動産の評価額を把握しておかなければなりません。

なお、相続税申告時における不動産評価額は、購入時の価格や建築費用ではなく時価で算出します。

ここでは土地と家屋、それぞれの場合における評価方法について見ていきましょう。

土地の評価方法

土地の評価額は、以下2つの方式のいずれかによって評価されます。

  • 路線価方式
  • 倍率方式

基本的には路線価を基準とする「路線価方式」で評価しますが、路線価がない地域は倍率方式で求められます。

路線価方式

路線価とは、土地が面している道路ごとに設定された価格のことです。

路線価は国税庁が定め、その額は一年に一度見直しがなされるほか、国税庁の路線価図・評価倍率表で調べられます。

国税庁:路線価図・評価倍率表

路線価は1㎡あたりの価格が1,000円単位で表記されており、「300A」と記載されていれば1㎡あたりの価格は30万円になるでしょう。

また、自分の土地ではなく、土地を自由に使える借地権を有している場合の評価額はその土地の評価額に借地権割合を掛けて算出することも覚えておくと良いでしょう。

借地権割合は路線価の数字の後ろにあるアルファベットで示されており、借地権割合90%のAから借地権割合30%のGまで、10%刻みで設定されています。

倍率方式

先に述べたように、路線価が設定されていない土地の評価額を算出する場合に用いられるのが「倍率方式」です。

倍率方式では、その土地の固定資産税評価額に一定の倍率をかけて計算します。

固定資産税評価額は毎年送られてくる「納税通知書」に記載されているほか、倍率は国税庁の路線価図・評価倍率表で確認可能です。

家屋の評価方法

家屋の場合、固定資産税評価額がそのまま相続時の不動産評価額になります。

固定資産税評価額は納税通知書で確認できますが、見当たらない場合は市区町村役場の窓口に問い合わせてみるとよいでしょう。

不動産を相続する4つの方法を知ろう

不動産を相続する方法は、大きく次の4つに分けられます。

  • 現物分割
  • 代償分割
  • 換価分割
  • 共有

それぞれの仕組みを理解した上で、他の相続人ともっとも適した方法はどれなのかを話し合うようにしましょう。

現物分割

現物分割は、文字通り不動産を複数に分割し、それぞれ現物で相続する方法です。

例えば480㎡の土地を4人で相続する場合、一人当たりの持分を120㎡に分割し、それぞれが相続します。

メリットとして、不動産を平等に分けられることが挙げられますが、分割後の土地の面積によっては利用価値が下がり、売却も困難になる恐れがあります。

そのため、もともとの土地が狭ければ他の方法を検討したほうが良いでしょう。

代償分割

代償分割は、誰か一人が不動産をそのまま相続し、他の相続人に対して現金を支払う方法です。

たとえば、3,000万円の土地に対して相続人のAとBがいる場合、Aが3,000万円の土地を相続し、Bに対して1,500万円程度の現金を支払うといった形になるでしょう。

前述した現物分割が難しい場合はもちろん、不動産ではなく現金で相続したいと考えている相続人がいる場合に適した分割方法です。

しかし、不動産を相続した人が他の相続人に対して現金を支払う必要があるため、それ相応の手持ち資産がない限り難しいといった側面もあります。

換価分割

換価分割は相続した不動産を売却し、その売却代金を複数の相続人で分ける方法です。

現金にすることで分割がしやすくなり、土地がらみの相続トラブルが生じることもありません。

ただし、不動産を売却して利益が生じた場合、譲渡所得に該当することから相続人全員に譲渡所得税が課税される点に注意が必要です。

共有

共有は、ひとつの相続不動産を複数人で共有する方法です。

これまでにお伝えした方法に比べると手間がなく、シンプルな方法に感じるかもしれません。

しかし、将来売却する場合や賃貸に出す際に名義人全員の意見が合わなければトラブルを招く恐れもあるため、安易に共有を選択することは避け方がよいでしょう。

また、相続を重ねるごとに共有名義の人数が増えてしまうと収拾がつかないこともあり、なにかとリスクの高い方法だといえます。

そのため、まずは先に述べた方法を優先的に検討し、それでもどうにもならない場合に共有も含めて再検討することをおすすめします。

まとめ

今回の記事では、不動産の相続に必要な手続きやかかる費用についてお伝えしました。

不動産の相続が生じた際、遺産分割や登記、相続税の申告など限られた期間に多くの手続きを済ませなければなりません。

相続が発生した際になるべく早く行動が起こせるよう、前もって相続人の間である程度話を進めておくことも大切でしょう。

また、相続手続きは個人でも進めることができますが、非常に内容が煩雑なことから基本的にはおすすめしません。

そのため、相続手続きについては信頼のおける専門家に任せた方が安心です。

記事を参考に相続の流れや手続きについて理解を深めたうえで、相続発生時は落ち着いて対処できるようにしましょう。

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