モニター付きインターホンがない中古マンション購入時に注意しておきたいこと

豆知識

2021.07.30

築年数が浅いマンションなら、ワンルームからファミリー向け物件まで「あって当たり前」の設備のひとつ「モニター付きインターホン」。ですが、築年数が経過した古い物件では、インターホンはあるけれどモニターが付いていない古いタイプ……という場合も少なくありません。モニター付きインターホンがない中古マンション購入に迷っている方向けに「注意すべきこと」を紹介します！

マンションセキュリティの要「モニター付きインターホン」

「場所がよく、造りもしっかりしていて、築年数は古いがほとんどすべての住戸に人が住んでいる資産価値の高い中古マンションの売却情報を見つけた。これは良い物件だ！と思ったけれど、妻が『古い物件だから、オートロックもないし、インターホンも今時カラーモニターも録画機能もないなんて、セキュリティレベルが低すぎて不安。ウチは子どもが女の子なんだから、よけいに気を付けないといけないのに……』と反対意見を出してきた。皆さんならどう思いますか？」

立地や間取り、価格などの「大きな条件」と比較すると後回しに考えがちなのが、細かな設備の条件です。しかし、毎日の暮らしに直結する大切なことであることに違いはありません。

今回ご相談をお寄せいただいたお客様は「モニター付きインターホン」の有無について悩まれています。

多数の宅配サービスや家での家事代行サービスなど、外部の人が家を訪ねてくる機会は依然と比べ増えています。また、お子様が一人でお留守番をする共働き世帯なら、安心して過ごすためにもインターホンを鳴らす相手が確認できるようにしておきたいものです。

まず、「モニター付きインターホン」がない中古マンションを購入する際にチェックしておきたいポイントを確認しましょう。

モニター付きインターホンへの交換費用

いちばんに思いつくのは「中古マンションを購入したら、どうせリフォームをするつもりだから、古いインターホンもモニター付きに取り換えてしまえばいい」ということ。

確かに、インターホンの取り換え工事自体はそう難しいことではありません。費用についても、モニター付きインターホンの本体価格そのものは数千円～数万円程度、高価格帯の国産メーカーの最上位機種でも7～8万円で購入可能です。電気工事が発生するため、別途電気工事士の資格を持つ工事会社に取り付けを依頼する必要がありますが、こちらも1万円～3万円程度の工事費であり、大きな出費をかけずに新品のモニター付きインターホンを導入できます。

機能性は落ちるものの、「自分で本体を購入して、自分で取り付けられる」という電気工事の不要な簡易タイプを選べば、工事費の必要もありません。

モニター付きインターホンへの交換がそもそも可能か？

このように物理的には「簡単に」モニター付きインターホンへ変更可能なのですが、中古マンションでは大きな問題点があるケースがあります。

それは、インターホンが「共用部分」となっている物件です。インターホンは、いわゆる「専用使用部分」と呼ばれる「専用使用権が認められた共有部分」に該当します。玄関ドアや窓ガラス、サッシと同じように、自由自在に変更することができないとされている場合、モニター付きインターホンへの変更も許可を管理組合から得られないケースがあるのです。

オートロックでもなく、部屋の玄関のみで使用されているインターホンの場合、専有部分となっている規約もありますが、いずれにせよ事前に確認が必要になるということです。

簡単に判断する方法は各戸のインターホンをチェックすること

まだ「多くの選択肢を検討している」という段階で各物件の管理組合規約をわざわざ取り寄せ確認するのは、忙しいマンション探しのなかで大変手間のかかる作業になってしまいます。

簡単なのは、物件の下見や内見に行った段階で各戸のインターホンを玄関外からチェックしておき、それぞれの住戸のインターホンがバラバラに交換されているかをチェックしてみることです。

インターホンも電化製品ですから、故障も発生します。一般的に10年～15年程度での交換が必要と言われています。築年数15年以上が経過したマンションなら、全戸で交換するタイミングが合った可能性があります。全戸の玄関インターホンが共通で、しかもモニター付きインターホンではない場合、各戸別でのモニター付きインターホン導入は認められていないかもしれません。