リノベーション知識
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お部屋に明かりを灯すだけでなく、インテリアとして重要な役割を持つ「照明器具」。
新しい住まいを検討しているときはもちろんのこと、リノベーションやちょっとした模様替えのときにも、お部屋の印象を左右する照明器具はこだわってチョイスしたいものですよね。
そこでこの記事では、照明の種類・特徴やお部屋ごとの照明の選び方について解説します。また、照明がおしゃれなインテリア事例もあわせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみていただければ幸いです。
ひとことで「照明器具」と言っても、その種類はたくさんあります。数ある照明器具の中でも、よく使われているものの種類とそれぞれの特徴について、解説したいと思います。
シーリングライトは、天井に取り付けるタイプの照明器具です。シーリングは、英語で「天井」という意味があります。一般的に、お部屋全体を均一に明るく照らすメイン照明として設置されます。
よく見られるのが平たく大きな丸いデザインの照明です。他にも、省スペースを照らす小型の器具や、小型のライトが複数で構成された器具など、豊富な用途やデザインがあります。
シーリングファンは、天井に取り付けるタイプの照明にサーキュレーターが付いた器具です。照明に付いているファンを回し、室内の空気を循環させて室温を一定にできます。
そのため、冷暖房の効率を上げる省エネの機能性を兼ねそろえた照明器具です。特に天井の高いお部屋では、エアコンの涼しい空気を下に拡散する効果があります。
ペンダントライトは、天井や梁(はり)から吊り下げた照明器具です。低い位置で限定的な範囲を照らす性質があり、お部屋の雰囲気を演出するアクセントになります。
器具の位置は、大人が立った時の目線くらいの高さ。シェードやライトのデザイン、素材、大きさなど種類が豊富にあるのがペンダントライトの魅力です。
ダウンライトは、天井に埋め込む形で設置するタイプの照明器具です。複数のライトを等間隔で配置したり、単体でスポットライトのように使用したりするのが一般的です。天井からライトが飛び出ないので、空間をすっきりとシンプルに演出できます。
ただしダウンライトを設置する際は、天井の工事が必要です。そのため、新築やリノベーション時に設置しておくといいでしょう。また、一度設置すると場所の変更ができないので、設置前に照明計画をしっかりと立てる必要があるでしょう。
シャンデリアは、吊り下げ式の照明で灯りを付ける腕木が2本以上ある照明器具です。本来は、中世ヨーロッパで教会のホールで明かりを灯すために用いられるものでした。
時代とともにデザインや用途が変化してきたシャンデリア。現在では、豪華なものからシンプルなものまでさまざまなデザインがあり、空間を彩るアイテムとして幅広いシーンで活躍しています。
重量があるものも多く、天井に補強工事が必要な場合があります。事前に重さや取付場所の耐荷重をチェックしておきましょう。
スタンドライトは、土台と柄、ライトから成り立ち、天井や壁から独立しているのが特徴の照明器具です。お部屋全体を照らすのではなく、必要な場所に必要な明かりを灯し、必要に応じて自由に移動できます。
床に置く「フロアスタンド」や机の上に置く「デスクスタンド」など、さまざまなサイズやデザインがあります。デザイン性が高くおしゃれなものが多いスタンドライトは、お部屋の雰囲気づくりにも活躍する照明器具です。
スポットライトは、一点を集中して照らす照明器具です。絵画や置物、空間の一部をピンポイントに照らしたい時に使用されます。また、壁や天井に明かりを当てて、間接照明として使用できるのも魅力の1つです。
複数のライトで、灯りをいろいろな方向や角度に当てると、光の陰影で空間を立体的に演出できます。器具に主張がないので、お部屋のインテリアを邪魔せず取り入れやすいので、空間づくりを楽しめるでしょう。
ダクトレールは、バー状の照明用の補助器具で、ペンダントライトやスポットライトを取り付けて使用します。レールの内部に電流が流れているため、レール上ならどこでも照明を取り付けられます。
重量と消費電力の想定内であれば、複数の照明を取り付けられ、自由に空間を演出できるのが特徴です。照明以外にも設置できるので、ダクトレール用のフックを取り付け、観葉植物を吊り下げるインテリアとしても人気です。
【関連記事】ダクトレールで照明をおしゃれに!取り付け方法やインテリア事例を解説
フットライトは、足元を照らすための照明で「足元灯(あしもととう)」とも呼ばれています。室内では廊下や階段、ベッドサイドの足元に設置され、主に夜間の安全性のために使用されます。
自動でスイッチをオン・オフするタイマータイプや人感センサーが付いているタイプなどもあり、デザイン性よりも実用性を重視した照明器具です。
ブラケットライトは、壁や柱などの垂直面に取り付ける照明器具です。メインの照明ではなく、補助的な役割で使用されます。
間接照明タイプの照明は、壁や天井を照らし、部屋を柔らかく優しい雰囲気に演出できます。デザイン性の高い器具が多く、灯りの漏れ具合もさまざまで、インテリアのアクセントとして活躍してくれるでしょう。
電気工事や壁の補強が必要な場合があります。専門の業者に依頼する必要があるかどうか、あらかじめ確認をしてください。
間接照明は、光源が表に出ず天井や壁などに組み込まれている照明です。天井や壁、家具に灯りが反射して間接的に空間を照らします。また、コンセントに差し込むだけで使用できるタイプも増えています。
反射した柔らかい灯りは、空間に陰影をもたらしお部屋の奥行きや立体感を協調。洗練されたおしゃれな雰囲気やリラックスした空間を演出する効果があります。
続いて「ランプの種類と特徴」について解説します。
照明器具はカバーと光源=ランプの組み合わせで構成されています。実は、そのランプの種類は多種多様です。
それぞれ原材料や製造工程などで分類されますが、ここではよく知られている3つのランプについて、その違いや特性をご紹介します。
電気が発明された時代から、長く一般家庭で使用されてきた白熱灯。丸い形状のランプは、明るさと消費電力が比例しており、灯りを付けると高温になります。
安価で製造でき演色性(えんしょくせい・※注)もよく、光に温かみがあり人気のランプです。
しかし寿命が約1,000時間と短くランプ効率も悪いので、省エネの観点からも最近では、LED照明に切り替わる傾向があります。これから先、各メーカーとも一般家庭用の白熱灯の製造は、終了する見通しのようです。
※注 演色性:光源が色の見え方に及ぼす性質
蛍光灯は、白熱灯に比べて省エネルギーなので、一般家庭やオフィスなど幅広いシチュエーションで使われているランプです。寿命は、約6,000~13,000時間で、消費電力は白熱灯の1/5ほどになります。古くなると、灯りがチカチカとちらつきます。
蛍光灯で一般的によく使われているタイプは「直管形」です。ほかにも、「環形」のタイプがシーリングライトによく使われています。また、蛍光管が折り曲げられて作られたようなコンパクト形や電球型など、さまざまな形があります。
2000年代の後半ごろから一般家庭に普及し始めたLED。このLEDは「Light Emitting Diode」の略で、「発光ダイオード」という意味があります。寿命は約4万時間と長く、消費電力は白熱灯の1/5~1/8ほどで、現代では電球の主流です。
また、電球の色や形の種類が豊富で、さまざまなシーンで活躍しています。金具の形も種類が豊富で、白熱灯や蛍光灯の金具と同じタイプのものがあるので、既存の電球からLEDへの変更もスムーズでしょう。
照明の色の種類は、主に「昼光色」や「昼白色」「白色」「温白色」「電球色」などです。照明の色を表す尺度を「色温度」と呼び、単位は「K(ケルビン)」です。色温度の数値が高ければ寒色系、低ければ暖色系の光を発生させます。
ここでは、一般的に家庭でよく使用されている「昼光色」「昼白色」「温白色」「電球色」の4色の効果について解説します。
昼光色(ちゅうこうしょく)の色温度は、約6500Kです。昼光色には、集中力を高める効果があるとされています。照明の色は最も明るく、寒色系で青っぽい白色であるのも特徴です。
また、細かいものがはっきりと見えやすくなる効果があるため、勉強や仕事部屋などに設置するのがおすすめです。ただし、長時間使用すると目に疲れが溜まりやすくなるとも言われているので、適宜休憩をはさむようにしましょう。
太陽の光に近い色をした昼白色(ちゅうはくしょく)。自然な光の色をしているので、どんなお部屋にも設置しやすいのが特徴です。昼白色の色温度は約5000Kです。
おすすめの設置場所には、リビングや長時間滞在するお部屋などがあげられます。目に負担が少ないのもうれしいポイント。昼光色がまぶし過ぎて目に合っていないという方は、昼白色がおすすめです。
昼白色と電球色の中間ぐらいのちょうどよい光の温白色(おんぱくしょく)。色温度が約3500Kです。
中間色で黄色味を帯びており暖色系の分類ですが、明かりを灯すと自然な光で手元も見やすく作業がはかどります。また、リラックス効果もあり温かみのある雰囲気なのも特徴です。
温白色の設置場所は、リビングや寝室、脱衣所などが適しています。昼白色ではまぶし過ぎると感じる方や、電球色では温かみが強過ぎると感じる方は温白色がおすすめです。
電球色(でんきゅうしょく)は、暖色系でオレンジ色の光をしており、暖かい落ち着いた色をしています。色温度は、約3000Kです。
目に優しい電球色の設置場所には、リビングや寝室、和室、風呂、トイレなどがおすすめ。間接照明にも適しています。
また料理をおいしそうに見せる効果や、疲れが取れやすくなる効果があるとされています。しかし、勉強や仕事部屋などに設置してしまうと、リラックス効果で作業の能率が落ちる可能性があるので注意しましょう。
照明の特徴などが分かったところで、気になるのが「インテリアにどう取り入れるとよいのか?」ではないでしょうか。
部屋ごとに過ごし方や、機能・用途はかわってきます。ここでは部屋別の照明の選び方について解説します。
リビングは家族で団らんしたり、寛ぐ場所なので、好みの雰囲気に合わせて照明を選びます。例えば、リラックスできる空間を作りたい時は、あたたかみのある電球色や温白色のランプがおすすめです。
クールモダンなインテリアなら、昼白色や白色もよいかもしれません。時間帯によって、電球の色を変えるのもよいでしょう。
シーリングライトやスタンドライト、間接照明、ダウンライトなど、光の高さや灯り具合が異なる照明を複数レイアウトすると、光の陰影や強弱で空間に奥行きのある印象を演出できます。
ダイニングでは、食卓をどのように演出するかイメージして照明を選びましょう。電球の色は、お料理をおいしそうに見せる電球色が多い傾向があります。
食卓を効率よく明るく照らすには、ペンダントライトを設置するとよいでしょう。最近では、小型のペンダントライトを複数並べ、食卓の幅に合わせて効率よく照らすスタイルが人気です。
また、華やかな食卓を演出したい方にはシャンデリアがおすすめです。
キッチンの照明は、リビングのように広い範囲で照らすのでなく「限られた場所を効率よく照らす」のが特徴です。そのため、ダウンライトやシーリングライト、スポットライトなどがキッチンの照明に適しています。
電球の色は、リビングと統一すると空間に一体感が生まれるのでおすすめ。キッチンの形はお部屋によって異なるので、キッチンのスタイルに合った照明器具を選びましょう。
寝室はリラックスでき、快眠を誘う明るさを抑えた照明が選ばれます。暖色系の電球色や温白色なら、リラックスしやすくゆったりとくつろげる寝室になるでしょう。
寝室でダウンライトやシーリングライトを設置する場合は、電球の色や灯りの強さを何段階か選べるタイプがおすすめです。間接照明は、光が直接目に入らず柔らかく睡眠に適した灯りなので、寝室に向いているでしょう。
また、センサーで点灯するフットライトを設置すれば、夜中に暗い足元を照らせて安心です。
子ども部屋は、お部屋全体が明るく見える照明がよいでしょう。子どもは、勉強をしたり本を読んだり、おもちゃで遊んだりなどお部屋の中でさまざまな行動をします。照明の色は、集中力や覚醒効果を高める効果のある昼白色や温白色がおすすめです。
子ども部屋なので、かわいい照明器具を設置したいという方も少なくないでしょう。選ぶ際に注意したいのは、破損しやすい素材ではないかという点。
なにかのはずみで物が照明にあたり、ガラスなどが破損して部品が飛び散る可能性があると危険です。
トイレの照明は、デザインの種類が豊富です。インテリアや雰囲気に合わせて選ぶのがよいでしょう。居心地のよさを優先する場合は、柔らかくあたたかな電球色がおすすめです。清潔感や清涼感を演出したいのなら、昼白色の電球を選びましょう。
トイレにはペンダントライトやダウンライト、シーリングライトがよく設置されています。他にも、ブラケットライトや人感センサー付きライトも向いています。
お部屋によって、最適な照明計画は変わってきます。ここでは、海外の実例をみながらユニークな照明アレンジをご紹介します。
実際の生活やインテリアに取り入れられるアイデアもありますので、楽しみながらご覧ください。
ダクトレール(ライティングレール)を天井にはわせて、すっきりとした照明計画をしているモダンスタイルの部屋。
壁・床全体は、カーテンや収納家具を含めてホワイトでまとめていますが、アクセント壁のくすんだイエローがとても印象的です。
ソファと呼応させたダクトレールの直線的なブラックラインがスパイスになっています。敢えて黒のストレートラインを強調することで空間を引き締めている呼応かが生まれています。
照射角度を変えられるスポットライトは、適切な場所に光をあてられる便利なアイテムです。テレビ上の飾り棚を目立たせるように狙って光らせてアイキャッチに。
またカーテンにあてて反射光を間接照明のように利用することで、まぶしくなりがちな白い部屋の光をやわらかく演出することができます。
自然素材と電球そのままのナチュラルな照明器具を組み合わせています。異素材のコンビネーションが、やわらかな色調のインテリアを魅惑的に彩ります。
プラスチックと金属でできたチェアが照明器具と響き合い、ナチュラルテイストのダイニングルームに面白みが加わりました。
インテリアのアクセントと言えば、壁面やアイテムのカラーを変えることが多いですが、このように素材で遊ぶこともできます。照明器具は、昼と夜でその姿を変え、陰影がまた違う景色を作り出すアイテム。
器具そのもののデザインと、暗い空間で光を灯した時の表情の違いもこだわることで、よりインテリアを楽しむことができます。
照明器具自身に存在感のあるものは、まるで1つのアート作品のよう。デザイン性の高いシャンデリア形状の照明器具や、ペンダント灯の多灯吊りなど工夫次第でいかようにもアレンジができます。
床や壁あるいはテーブルに落ちる「陰」もまた、インテリアを彩る要素になります。シーリングライトのように、部屋全体を明るくする全般照明では印象的な影の演出はできません。しかし、ペンダントライト、スタンドライトなど局所照明をいくつか組み合わせることで、光と陰の美しいハーモニーを楽しむことができます。
作業するための照度を確保する灯りも必要ですが、照明器具を用いて光のコントロールをすることで、寛ぎや安らぎの演出をしてみてはいかがでしょうか。
電気、電球が発明されるまでは、キャンドルなどが「照明器具」として活用されていました。いつしか照明としての役割を果たす機会は減ってしまったキャンドルですが、今でもこころ落ち着く灯りとして特別なひとときに灯す方もいるかもしれません。
キャンドルの不規則なゆらめきは「1/fのゆらぎ」と呼ばれ、気分を落ち着かせる効果があるそうです。電球の明るい光に慣れてしまった現代の私たちにとって、キャンドルの光だけでは暗く感じる可能性もあります。
でも時には、暗さの中にある安らぎを感じる時間を過ごしてみてください。香りづけされたアルマキャンドルや、水に浮かべてぷかぷかと揺れる姿を楽しめるようなものもあります。心地よい感覚に身を預けてリラックすれば、いつもの部屋もより快適な空間になるでしょう。
灯りの位置を低くすると、寛ぎ感が増します。健やかな睡眠を導くためにも、寝室の照明は少し暗めに、また低めに灯りだまりができるようにしてみてください。
寝室にはベッドサイドに小さなテーブルやスツールを置いて、スタンドライトを置くことも多いでしょう。ご紹介した実例のように、新築やリノベーションで照明の位置をあらかじめ設定できるのであれば、ペンダントライトを吊るすのもおしゃれです。
スマートホンなどのブルーライトは、眠る前にはあまり浴びないほうがよいと言われています。分かってはいても、ゆっくりSNSなどを見る時間ができる眠る前には、ついつい手を伸ばしてしまいますよね。
素敵な照明器具で寝室を彩れば、そんな悪習慣を手放せるかもしれません。寝室こそ、照明にこだわってみましょう。
最後に、照明がおしゃれなインテリア事例をご紹介します。
マンションでも、間接照明やシャンデリアなどの照明にこだわることで、より素敵なインテリア空間を実現できます。ぜひ参考にしてみてくださいね。
ダウンライトは、インテリアの邪魔をせず上品にお部屋を照らします。また、美しい木目の天井の中に白い堀天井の間接照明が、優しい明るさを演出しているすてきなお部屋です。
高級感のあるインテリアには、シャンデリアのような華やかな照明がおすすめです。間接照明の柔らかい灯りの中に浮かぶシャンデリアが、ロマンチックな雰囲気を演出してくれます。
21.4帖と大空間のLDKには、ダウンライトや堀天井の間接照明、アクセントウォールを照らす間接照明など、複数の照明がレイアウトされています。そのため、灯りの陰影でお部屋が立体的になり、洗練された空間が広がっています。
ペンダントライトのように高さの異なる照明器具を合わせると、灯りのリズムが生まれより立体的な空間になるでしょう。
南向きの明るいお部屋で、お部屋の左側にある間接照明によってさらに柔らかい空間が演出されています。飾り棚に施されたダウンライトは、スポットライトのように棚のディスプレイを照らします。間接照明の柔らかさとダウンライトのアクセントで、空間にメリハリが生まれていますね。
今回は、照明の種類・特徴やお部屋ごとの照明の選び方、照明の事例についてご紹介しました。照明にはさまざま形や色の種類があり、それぞれに特徴や効果があります。居心地のよい空間を演出するためには、照明ごとの特徴や効果を見極めることが欠かせません。
自分のライフスタイルに合った照明を見つけ、快適な生活を送るためのマンション探しやリノベーションにぜひ役立ててください。
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