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<2024年後半>マンション価格は今後どうなる?マンションの価格が下落する時期が”いつ”かを検証
2024.05.05
住宅ローン・金融
2020.06.25
近年、30~40代の女性単身者が中古マンションを購入するケースが増えています。背景にはさまざまな理由がありますが、「いまのまま賃貸の家賃を支払うのがもったいない」「年齢的に早くマンションを購入したい」と考えている女性が多いようです。
購入を検討する方のなかには、家賃を支払うような感覚で「全額住宅ローンで購入したい」と言う方もいます。果たして、頭金ゼロ円でマンションを購入することは可能なのでしょうか。
今回は中古マンションを購入する際に、必ず知っておきたい住宅ローンの仕組みや、借入可能金額の目安などについて詳しくご紹介します。
中古マンションを購入する際、全額ローンで支払えるのか。結論から言うとその答えは「可能だが注意点はある」ということです。全額ローンで中古マンションを購入する場合の注意点は主に次の2つです。
まず頭金を全く用意していない状態では、住宅ローンの審査が難しい場合があります。銀行でローンを組む場合、銀行は借り入れをする人の属性や物件の状態に応じて、融資をして良いか判断します。詳しくは後述しますが、返済比率が高くなりすぎてしまう場合、全額ローンは認められないケースもあるのです。
また頭金なしでローンを組むと、住宅ローンの借入れ金額が頭金なしの分だけ高くなります。マンションの購入価格に対して借り入れ金が9割以上の場合、支払う金利は高くなるのが一般的です。
低金利が続くいまだからこそ全額ローンという選択もありますが、頭金がない場合は審査が通りづらく、借入条件が厳しくなることを想定しておきましょう。
上記の通り、諸費用を含め全額を住宅ローンで借りることが可能です。しかし一部の費用については、契約jに必要になります。
一番大きな金額になるのが、契約時に支払う手付金です。
契約時手付金は、物件価格x5-10%程度の範囲になることが一般的です。
6000万円の物件であれば、300-600万円未満くらいの範囲で必要になります。
契約時手付金は契約を行うために必要な費用であるため、手付金を支払うことができないと、そもそも契約締結自体を断られるケースもあります。
また不動産会社によっては、仲介手数料の半金を契約時に請求されるケースもあります。
このため、一定の現金については、用意しておいた方がベターです。
マンションを購入する時は、基本的に諸費用が必要です。具体的な諸費用は次のようになります。
一昔前では、これらの諸経費は必ず現金で用意する必要がありました。しかし最近では、これらの諸経費も住宅ローンに含めることができるようになりました。ただその分、住宅ローンの借入れ額が高くなり、毎月の返済額も高くなるので注意しましょう。
中古マンションを購入する際の諸費用は、物件価格のおよそ7-8%前後だといわれています。6,000万円の中古マンションであれば、諸経費として400-500万円は見ておいたほうがいいでしょう。
また、引っ越し費用や新生活に向けて家具や家電などを一新するのであれば、さらにコストがかかることも予想されます。
諸費用は住宅ローンに含めることは可能ですが、ある程度の現金は用意しておいたほうがベターです。
<関連記事> 中古マンション購入の初期費用・諸費用を、購入の流れに沿ってわかりやすく徹底解説
上記諸費用はどれくらい費用がかかるのでしょうか??
住宅ローンの事務手数料(銀行によっては融資手数料という呼び方もします)は、銀行によって異なりますが、一般的には融資金額x2.2%となります。
6000万円の住宅ローンを借り入れる場合は、132万円の費用が発生します。
また不動産会社から紹介してもらった物件を購入する場合、仲介手数料が発生します。
仲介手数料はマンションの価格によって金額が異なるものの、仲介手数料の税率を計算したうえで宅地建物取引業法によって金額が決まります。基本的には
「物件購入価格×3%+6万円」
という計算式の元、金額が決められ、これに消費税が加算されます。
登記費用や司法書士報酬も、立地や面積にもよりますが、数十万円程の費用が発生します。
<関連記事>【中古マンション購入の流れ】物件探しやローン契約のポイントを分かりやすく解説
中古マンションを購入するうえで注意したいのが、旧耐震基準マンションにおいては住宅ローンが「全額はおりないこともある」という点です。
中古マンションには、「旧耐震基準」と「新耐震基準」があります。旧耐震基準のマンションは昭和56年5月31日以前に建設された建物のことであり、今から約40年以上前に建てられたマンションを指します。
旧耐震基準のマンションであっても、しっかりとしたメンテナンスをしている建物であれば、耐震面において問題はありません。旧耐震基準のマンションは、その築年数から物件価格が安いことも多く、所得が低い人でも購入しやすいというメリットがあります。
しかし、金融機関にとってマンションは担保になるため、建物が古いということはマイナス要素のひとつになります。旧耐震基準のマンションは与信判断の部分で評価が下がってしまうため、与信枠が減ってしまうこともあるのです。そのため所得が低いといった状況に加えて、旧耐震基準のマンション購入を検討している場合は、全額ローンを組むのが難しいこともあります。
ここまで、中古マンションを全額住宅ローンで購入することの注意点について説明してきました。
ただ、全額ローンを組める金融機関は増えており、頭金なしでマンションを購入する人も一定数は存在します。ある程度勤続年数が長かったり、過去に金融事故がなかったりすれば、頭金ゼロでも住宅ローンを借り入れることは可能でしょう。
住宅ローンの借り入れ上限額は、その人の年収や年齢、勤務先などによって変わります。ここからは、年齢や年収に合わせた住宅ローン借入可能金額の目安を見ていきましょう。
計算方法は金融機関によって若干異なりますが、大手銀行の住宅ローンシミュレーションを参考に計算しています。
・35歳 独身女性 年収350万円の場合=借り入れ限度額3,467万円
このケースでは、頭金ゼロ、毎月の返済支払額を年収の25%の1/12としておよそ9万円、返済期間は35年、返済金利0.5%として計算しています。
・40歳 独身女性 年収400万円の場合=借り入れ限度額3,852万円
頭金ゼロ、毎月の返済支払額をおよそ10万円、返済期間35年、返済金利0.5%と予測して計算しています。
・25歳 独身女性 年収250万円の場合=借り入れ限度額2,119万円
頭金ゼロ、毎月の返済支払額を5万5,000円、返済期間35年、返済金利0.5%と予測して計算しています。
こうしてみると、やはり年収が高ければ借り入れ限度額もアップしていることが分かります。ただ、実際の借り入れ額は、そのときの金利や返済期間、利用するサービスによって違うことを覚えておきましょう。
また年齢が若い場合、キャリアを重ねるごとに収入も増えることが多いので、将来的な借り入れ額はさらに増える可能性が高いです。そのうえ頭金を用意できれば、もっと金利が低くなるメリットもあります。
一昔前までは、住宅ローンを組むのは男性が多く、女性がローンを組むことは珍しいとされていました。しかし、自立して働く女性が増えている現在、金融機関においても性差別なく住宅ローンが組めるようになっています。
ただし、住宅ローンの審査においては、どの金融機関にも共通して次のようなことが重要視されています。
「完済時年齢」や「借入時年齢」など、ローンを組む際にはやはり年齢が重視されます。多くの金融機関では完済時年齢を80歳までと決めており、最長ローンである35年を組むには、45歳までということが分かります(50代、60代で住宅ローンを組む方法もあります)。
そして住宅ローンを組むには、民間の金融期間の場合「団体信用生命保険」に加入しなくてはなりません。団体信用生命保険とはローンを組んだ人が万が一亡くなった場合、そのローンを肩代わりする制度です。この保険に加入するには基本的に健康であることが条件です。
ただ、持病があるなどの理由で団体信用生命保険に加入できない場合は、加入が必須条件ではない「フラット35」や、加入条件が任意である金融機関を選んでローンを組みましょう。
住宅ローンは銀行を中心とした多くの金融機関で契約することができます。2~3件の審査依頼をしたほうが、自分にとってより良い条件の融資を受けることができるでしょう。ここでは、女性におすすめしたいローンの種類を3つ紹介します。
・フラット35
フラット35は民間金融機関と住宅金融支援機構が提携しているサービスであり、名前を聞いたことがある人も多いでしょう。
フラット35の大きな特徴は「雇用形態の審査がない」という点です。非正規雇用の人であっても、ローンを組みやすいという特徴があります。また、団体信用生命保険への加入は任意となっているので、健康に自信がないといった人でもローンを組みやすいです。フラット35のなかには、8疾病保障特約がついているといった、女性に特化した商品もあります。
・りそな銀行(凛next)
こちらの商品は3大疾病保障特約や、ローン返済支援保険が付くといった特徴があります。万が一病気やケガなどで働けなくなったときも、住宅ローンの返済を保険がカバーしてくれるので安心です。
さらに、繰り上げ返済手数料は基本的に無料という特徴があります。融資手数料型を利用した場合、新規借り入れで最大年2.005%という利息も人気の理由のひとつです。
・住信SBIネット銀行(Angelina)
住信SBIネット銀行には女性限定の住宅ローンがあります。基本的に全疾病保障がついており、それに加えてガン診断給付金特約もついています。またネット銀行ということで、一般的な銀行に比べると低金利という点も魅力です。
ここまで紹介してきたことを踏まえると、「計画的に住宅ローンを組む」ということが何より重要であることが分かっていただけたかと思います。
女性の社会進出や独身女性が増えてきた背景から、女性向けの物件がたくさん出てくるようになりました。「いまの家賃を支払い続けるのがもったいない」「若いうちに不動産を手にしたい」など、中古マンションの購入を検討する女性もいるでしょう。
しかし、勢いで中古マンションを購入してしまうと、次のように後悔してしまう事例も多いのです。
中古マンションを購入する時は念入りな資金計画とともに、そのマンションに長く住むことを踏まえたうえで、物件選びも慎重にしなくてはなりません。分譲マンションは簡単に引っ越しができないものとして、いろいろな情報を取り入れることも重要です。
住宅ローンの返済金額は、自分の手取り給料の20%以内に収めることが大切です。
この金額は、実際に銀行で融資を受けられる比率と比べるとだいぶ違います。一般的に借りられる金額は、額面年収の30~35%程度といわれています。具体的に見ると、額面年収400万円の場合、返済比率を35%で計算すると3,999万円もの融資が受けられるのです。
しかし、額面年収が400万円だった場合の手取り年収は300万円程度であり、月々の生活費を計算すると、無理なく暮らせる家賃は月額6万5,000円ほどです。月6万5,000円ということは年間にすると78万円、それを単純に35年支払うと想定すると2,730万円です。
つまり、金融機関で提示された融資額と、実際に無理なく生活できる額は違うということです。さまざまな計算方法がありますが、平たく言うと「現在の家賃を上回らない」ことが大切です。
資金面における後悔で非常に多いのが「ランニングコストが思った以上にかかる」ということです。マンションにおけるランニングコストとは「修繕積立金」や「管理費」をいいます。
修繕積立金と管理費は年々増加しています。国交省が発表している調査によると、平成30年の修繕積立金平均額は1万1,243円、駐車場などの充当額を含んだ場合は1万2,268円にもなります。
つまり、マンションを購入すると住宅ローンのほかに、修繕積立金で毎月1万円以上もの資金が必要なのです。さらに、マンションによっては修繕積立金が急に増額することも少なくありません。修繕費の値上げは忘れた頃にやってくるケースが多いので、あらかじめ余裕のあるローンを組んでおかなくてはなりません。
女性がマンションを購入した後、意外と多いのがライフスタイルの変化です。
「独身でいるつもりだったのに結婚することになった」
「思いがけず転職することになった」
こうしたライフスタイルの変化が起きると、マンションに住めなくなったり、ローンの支払いができなくなったりすることがあります。
誰も自分の未来のことは分かりません。購入した当時は生涯そこに住むと決めていても、思いがけない変化により、引っ越しを余儀なくされることもあります。
そのようなことを踏まえると、中古マンションの購入は、あらかじめ売却しやすい物件を選んでおくのも大切です。
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低金利が続く現在、あえて頭金を入れずに全額住宅ローンを組む人も少なくはありません。金融機関のなかには、各種諸費用も含めて全額ローンを組める商品も存在します。
ただ、賃貸の家賃を払うような感覚で、すべての人が全額ローンを組めるというわけではありません。全額ローンを組むにあたっては、借りる人の属性が重要であり、中古マンションの築年数によっては満額出づらいケースもあります。そのようなことを踏まえると、諸費用については一部現金で用意する必要もあるでしょう。
女性の単身者がマンションを購入する事例は増えていますが、全額ローンを組む際には無理がないか確かめることが大切です。いまの家賃を超えない程度の返済額に設定したり、将来を見据えて売却できるマンションを選ぶなど、しっかりと計画を立てて行いましょう。
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最終更新日:2022年3月6日
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