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実例あり!失敗しないウォークスルークローゼットの間取り徹底解説

内装・間取り

2021.09.30

住宅やマンションの購入にあたり「収納は多いほうがいい」「生活動線に合った使い勝手の良いクローゼットが欲しい」と考える人も少なくないのではないでしょうか?

そんな人におすすめなのが「ウォークスルークローゼット」です。クローゼットを通り抜けながら他の場所に移動できれば、家事や身支度など毎日の動線がスムーズになるでしょう。

しかし、間取りや広さがライフスタイルに合っていなければ、反対に使いにくい収納になる可能性があります。そこで今回は、ウォークスルークローゼットの特徴や、失敗しない間取りを解説します。

目次

  1. 1. ウォークスルークローゼットとは?
  2. 2. ウォークスルークローゼットのメリット・デメリット
  3. 3. 失敗したくない!ウォークスルークローゼットの注意点
  4. 4. 快適!ウォークスルークローゼットの間取り実例
  5. 5. ウォークスルークローゼットは生活動線を考えた間取りを!

ウォークスルークローゼットとは?

ウォークスルークローゼットは、クローゼット内を通り抜けできる収納スペースです。基本的に出入り口がふたつあり、部屋を移動するついでに洋服を選べます。

家のなかを回遊できるような間取りに設定すれば、洗面所からウォークスルークローゼットへ、ウォークスルークローゼットから寝室へと、行き止まりなくグルッと回れるため時間を効率良く使えるといえるでしょう。

生活動線を考えればとても便利なウォークスルークローゼットですが、家の面積の都合から採用している人が少なく、イメージに合った実例を探すことは困難かもしれません。

一方、ウォークインクローゼットは出入り口がひとつで、人がなかに入れるものの通り抜けが不可能な収納スペースです。どちらを採用するかは、自身のライフスタイルや家の面積を考慮して選択しましょう。

代表的なウォークスルークローゼットの間取り

ウォークスルークローゼットには、さまざまな配置パターンがあります。それぞれ使い勝手や必要となる面積が異なりますので、以下のパターンを参考にしてください。

「I型」ウォークスルークローゼット

I型のウォークスルークローゼットは、通路の片側にのみに収納があるタイプです。扉を付ける必要はなく、広いスペースがなくても採用できるのがポイントです。I型のウォークスルークローゼットを活用する際は、収納力が少ないため手持ちの衣服の量を考慮しましょう。

「Ⅱ型」ウォークスルークローゼット

Ⅱ型のウォークスルークローゼットは、通路の両側に収納スペースを配置するため、ある程度の広さを確保しなければなりません。しかし、I型よりも収納力が高いため、オシャレにディスプレイすればインテリアにもなるでしょう。

「L型」ウォークスルークローゼット

L型のウォークスルークローゼットは、角に沿ってL字に設置するイメージの収納です。部屋同士を移動する際に、折れ曲がった通路を通りながら洋服を選びます。L型は収納面を2面確保できるため、洋服の分類もしやすく使い勝手が良いと考えられるでしょう。

「U型」ウォークスルークローゼット

U型のウォークスルークローゼットは、U字に沿って折れ曲がるような作りになっている収納です。スムーズに通り抜けられるI型とは異なり、少し動線が複雑になりますが、U字分の3面設けられるため、収納力は抜群です。

ウォークスルークローゼットのメリット・デメリット

ウォークインクローゼットより、効率的な動線を叶えるウォークスルークローゼット。「家の面積が限られているけど、なんとか採用したい」と考える人も少なくないでしょう。

しかし、ウォークスルークローゼットの採用は、自身のライフスタイルに合った使い方が可能かどうか検討する必要があります。まずは、ウォークスルークローゼットのメリットとデメリットを知っておきましょう。

ウォークスルークローゼットのメリット

ウォークスルークローゼットは採用実例が少なく、どのようなメリットがあるのか把握していな人も多いでしょう。ウォークスルークローゼットには、暮らしの動線を快適にするだけでなく、以下のようなさまざまなメリットが含まれています。

①クローゼットの使い勝手が良い

ウォークスルークローゼットは、どのような配置パターンを採用しても使い勝手が良いといったメリットがあります。ハンガーポールだけが設置された奥行きのない壁面クローゼットとは違い、クローゼット内に入って歩くことが可能のため広々と洋服を選べます。

採用する型によって収納面が多くなり、ファッションアイテムごとに収納場所を分けられるのも特徴のひとつです。

まとめて収納できる

一か所に色々な物を収納することができるので、使う時に探す手間が省けます。また、家族の着替えもまとめて収納できるので洗濯物をしまうのも楽々です。

③お部屋全体の回遊性が上がる

ウォークスルークローゼットは、基本的にふたつの出入り口があるため回遊性が上がります。収納スペースと通路の役割を兼ね備えているため、生活動線に合わせて配置できれば、家事や身支度の時短が叶うといえるでしょう。

④オシャレな雰囲気を演出できる

ウォークスルークローゼットは、ハンガーパイプのスペースをたくさん確保できるためお気に入りの洋服をハンガーにかけて収納できます。服がシワになりにくいだけでなく、お気に入りの洋服をディスプレイして見せる収納を楽しめるのも特徴のひとつです。

バッグや帽子など、見ているだけでワクワクするようなオシャレなアイテムをレイアウトすることで、オシャレな雰囲気を演出できるといったメリットがあります。

⑤風通しが良く湿気対策や防虫が可能

通常のクローゼットは奥まった空間に洋服を詰めるため、通気性が悪く湿気やカビが発生する恐れがあります。

しかし、ウォークスルークローゼットにはふたつの出入り口があります。扉を設置しないオープンタイプにすれば、双方からの風通しが良くなり湿気対策や防虫に効果的といえるでしょう。

⑥採光が期待できる

ウォークスルークローゼットは通り抜けが可能なため、自然光を取り込みやすくなっています。また、ウォークスルークローゼット内に窓を採用することも可能でしょう。

採光が期待できれば、快適な環境を維持しやすいだけでなく、明るい空間のなかでコーディネートを考えられるのも嬉しいポイントといえます。

ウォークスルークローゼットのデメリット

使い勝手が良く、オシャレな空間を演出できるウォークスルークローゼットですが、以下のようなデメリットもあります。メリットとデメリットを比べ、自身のライフスタイルに合った採用方法を検討しましょう。

①スペースの確保が難しい

ウォークスルークローゼットの採用は、希望の型にもよりますがある程度のスペースが必要です。リビングやダイニングの広さを考えると「クローゼットにそこまでのスペースを確保できない」と考える人も少なくないでしょう。

②肝心の収納が狭くなる

ウォークスルークローゼットは、収納だけでなく通り抜けするためのスペースが必要です。

スペースを確保できたとしても、動線を広く取ることで肝心の収納スペースが狭くなる可能性があります。

しかし、無理に収納スペースを広げると通り抜けぬくくなり、ウォークスルークローゼットの使い勝手の良さといったメリットを失ってしまうでしょう。

③動線に配慮した配置が必要

ウォークスルークローゼットは部屋全体の動線を意識しなければならないため、配置が難しいというデメリットがあります。スペースの関係で妥協するような形になってしまえば、不便なクローゼットになりかねません。

失敗したくない!ウォークスルークローゼットの注意点

ウォークスルークローゼットにはさまざまなデメリットがあり、注意して配置を検討しなければ使い勝手の悪い収納になってしまいます。失敗したくない人のためのウォークスルークローゼット選びの注意点は以下のとおりです。

・幅や寸法を誤ると回遊率が悪くなる

ウォークスルークローゼットを設置するときは、幅や寸法をチェックしましょう。ここでのポイントは、ウォークスルークローゼット全体のサイズだけでなく、収納スペースと通り抜けするための通路としての幅を分けてチェックすることです。

誤って狭い幅で設置してしまうと、回遊率が悪くなる恐れがあります。設置前に動線と合わせて幅や寸法も確認しておきましょう。

・広さを誤ると収納率が悪くなる

「リビングをもっと広くしたい」などの理由で、ウォークスルークローゼットの広さを諦めてしまうと収納率が悪くなる可能性があります。とくに、ファッション好きで手持ちのアイテムが多い人は注意しましょう。

また、ハンガーパイプだけでなくチェストを使用したいと考える人は、その奥行きも考慮してサイズを検討することが大切です。

・水回り付近への設置でカビが発生する

ウォークスルークローゼットといえば「そのままお風呂に入れるように」「着替えてすぐ洗面所にいけるように」と、水回りを回遊するレイアウトを検討する人も多いでしょう。

通気性に優れているウォークスルークローゼットですが、水回り付近に設置することで湿気が溜まりやすくなるかもしれません。

洗濯やお風呂の影響で、お気に入りの洋服にカビが発生する可能性もあるため、通気性の良い場所への設置、または換気ができる環境にすることが望ましいでしょう。

・設置する扉によってイメージが変わる

ウォークスルークローゼットへの扉の設置は好みで選ぶと良いでしょう。通気性や見せる収納を重視する場合は扉なしがおすすめです。しかし、クローゼット内を見えないようにしたいのであれば扉が必要といえます。

扉を設置する際は、そのカラーや建具に注意しましょう。取り付けるものによって部屋のイメージが変わってしまうため、違和感のないよう全体のコーディネートと合わせて考える必要があります。

快適!ウォークスルークローゼットの間取り実例

ウォークスルークローゼットは快適な収納でありながら、ウォークインクローゼットほど採用している人が多くありません。そこでここからは、ウォークスルークローゼットを採用したくなるような、快適な間取り実例をご紹介します。

1階を回遊!ランドリールームと併設

こちらは、1階を回遊できるタイプの間取りです。ウォークスルークローゼットはランドリールームに併設し、洗濯乾燥後の洋服をすぐに片付けられる動線になっています。また、以下のように洋室ともつながっています。


この洋室を寝室として使用すれば、起きてすぐにウォークスルークローゼットへ向かえます。扉のないタイプなので通気性も抜群です。


ウォークスルークローゼット内は、Ⅱ型タイプになっています。両側に収納スペースがあり、真ん中を通り抜けられるため使い勝手が良いですね。奥に抜ければ、そのまま洗面所に直行できます。

【参考事例】ロイヤルエクセラージュ市ヶ谷二十騎町  洗面室直結のベッドルーム

洗面所横への設置で動線を確保

こちらは、洗面所横と主寝室、廊下につながるウォークスルークローゼットの間取りです。L型タイプの配置で、入ってすぐ右側と角を曲がってすぐの側面が収納となっています。

主寝室からは、扉を開けてウォークスルークローゼットに入ります。ホワイトの扉を採用すれば、主寝室の雰囲気を崩すことがありません。入ってすぐ右側にハンガーパイプを設置することで、ハンガーにかける収納が可能です。


曲がって左側に収納スペースを確保しています。扉を付けているため、スッキリした印象を与えます。洋服を着替えたら、洗面所や廊下に回遊できるようなレイアウトです。

【参考事例】浜松町 パークコート浜離宮ザタワー

ファミリークローゼットとしてお部屋の間に(1)

こちらは、洋室2部屋の間にウォークスルークローゼットを採用し、ファミリークローゼットとして使用できるタイプの間取りです。

洋室と洋室の間に設けられたⅡ型タイプのウォークスルークローゼットです。通り抜け部分は手前にあります。手持ちの洋服を一目で確認できる収納です。

洋室へとつながっている扉の前に全身鏡を設置すれば、選んだコーディネートのチェックが可能です。

【参考事例】幡ヶ谷 毎日の生活をより快適に

ファミリークローゼットとしてお部屋の間に(2)

こちらも、洋室2部屋の間にウォークスルークローゼットを採用し、ファミリークローゼットとして使用できるタイプの間取りです。

Ⅱ型タイプのファミリークローゼットなので、通り抜けながら両脇の収納スペースを確認できます。片面をハンガーパイプにして洋服を、反対を可動棚にすれば小物を収納できるので使い勝手は抜群です。

【参考事例】センチュリー荻窪 収納豊富で暮らしやすい部屋

ファミリークローゼットとしてお部屋の間に(3)

ベッドルーム2部屋の間に設置しているウォークスルークローゼットです。部屋同士を行き来して廊下まで回遊できます。

扉を開けてすぐ右手に稼働棚を設置すれば、小物の収納にピッタリです。

中は広々とU型タイプのウォークスルークローゼットになっています。収納が3面あるため、ファミリークローゼットとしてや、手持ちの洋服が多い人におすすめです。

各面にハンガーパイプを設置すれば、まるでお店のディスプレイのようにオシャレな見せる収納が叶います。ハンガーパイプ上にもスペースがあるため普段使わない物は上にも収納できますね。

【参考事例】フェニックス南青山

キッチンやバスルームまでの廊下代わりに

洋室からウォークスルークローゼットへ入り、そのまま反対側へ抜けるとキッチンやバスルーム方面へ。ウォークスルークローゼットが、廊下代わりの役割を果たしてくれる間取りです。


洋室から見るウォークスルークローゼットは間口が広めです。ハンガーにかけている洋服も一目瞭然で、とても選びやすいでしょう。


ウォークスルークローゼット内は、Ⅱ型タイプになっているため収納力高めです。通り抜けながら洋服を選べるため生活同動がスムーズですね。

【参考事例】アス西早稲田南ウイング 陽の当たる部屋で、家族とともに過ごす時間

リビングから寝室までの廊下代わりに

小さな洋室として設けられているのがウォークスルークローゼットです。洋室からクローゼットを抜けると寝室につながる間取りになっています。

リビングから見えるのは、オシャレなガラス張りの扉です。洋服をオシャレに配置すれば、お部屋の雰囲気が一気にランクアップしますね。

L型のウォークスルークローゼット内は、アイアンのハンガーポールはスタイリッシュな印象です。窓の設置で湿気対策にもなるだけでなく、採光も期待できます。

側面には小物をディスプレイできるよう棚を設置。奥行きを抑えることで通路を広く確保できます。そのまま取りぬければ寝室です。生活動線もバッチリですね。

【参考事例】広尾 飾るように収納する

ウォークスルークローゼットは生活動線を考えた間取りを!

ウォークスルークローゼットは、出入り口がふたつあるため使い勝手がよく快適な生活を送れます。また、動線を考えたウォークスルークローゼットは、部屋の回遊率が上がり日常生活の時短に役立つでしょう。

しかし、採用する型によっては多くの面積を必要とするため、自身のライフスタイルやお住いの敷地を考慮して取り入れましょう。寸法を間違えば、通路が狭くなったり収納力が低下したりして使い勝手が悪くなる恐れがあります。

「起きてすぐに着替えるから、寝室からそのままウォークスルークローゼットを通りたい」「洗濯乾燥を済ましたら、そのままウォークスルークローゼットに片付けたい」など、どんな生活がしたいかイメージし、生活動線を考えてみてはいかがでしょうか?

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